【６】復職後の話①「旦那の豹変」

復職をして３か月。

毎日朝5時に起きて
姑の昼食を含めた３食の用意と
義父がデイサービスへ行くための準備
洗濯物を干すところまで終えると
出勤準備に使える時間はほとんどない。

30分ほど電車に揺られて1時間休憩の８時間勤務。

残業が無ければ19時に帰宅して
義父の介護をしながら夕食をつくり
食事が終わったら家中の掃除をして
最後に旦那と自分のスーツのアイロンかけ。

あまり余裕のない毎日でも
『働いている』毎日がとてもうれしく

寝室で翌日の仕事の準備をするのも苦に感じなかった。

12時をまわってまぶたが重くなってきたとき
いつも別の部屋で寝ているはずの旦那がいつの間にか後ろにいて
ポンポンと背中を叩いたのに気が付いた。

「どうしたの？」と聞くと

しばらく無言でこちらを見ていた旦那が突然
歯があたるような勢いでキスをしてきた。