【9】復職後の話④「旦那の『秘密』」

「みくさんご飯は?」

先に起きていた姑が『次の言葉を言いたくてたまらない』様子で訪ねてくる。

昨晩も何とか旦那を退けたもののなかなか眠りにつけず
徹夜を覚悟し始めた明け方に糸が切れたように寝入った結果

私は数十年ぶりの寝坊をやらかしてしまった。

「ごめんなさい、体調が悪くて昨日は寝付けなくて」

「家事はやる約束でしょ」

「私たちのご飯はどうしたらいいの?」

五月雨に話しかけてくる姑の声を背中で聞きながら
私は素知らぬ顔でテレビを見ている旦那を恨めしく見つめた。

簡単な朝食をつくって昼食代を姑に渡そうとしたとき

「あ」

お金を受け取ろうとした姑の手があたり
マグカップの中のコーヒーが派手に散らばった。

ぬるくなっていたため姑に火傷はなかったけれど
椅子にかけてあった旦那のコートが盛大に汚れた。

『今日会社に行くときにクリーニングに出そう』

慌ててコーヒーをふき取ってコートのポケットの中身を出すと
ティッシュや手袋に交じって『あるもの』が出てきた。

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この記事を書いた人

夫と別居中の40代主婦です。
婚外恋愛中の彼とのことや他愛もない毎日を投稿していきます。同じような境遇のかたと繋がれたらとても嬉しいです。

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