【11】復職後の話⑥「あの子を責めないで」

その後旦那は貝のように口を閉ざしてしまった。

あきらかに顔色が悪くなっている旦那を見て
今の段階で話合いは無理だと判断した私は

「責めるつもりはないけど
 明日の夜きちんと話をさせてほしい」

と伝えて写真をもって自室に戻った。

端的に言えば『浮気をされていた』ことになる。

離婚を考えていた自分にとっては
『有利な状況』になったはずなのに

自分でもなぜかわからないほど気持ちがぐったりと疲れて、その夜は泣きながら布団にうずくまっていた。

翌朝顔色が悪い旦那を送り出し
普段通り出勤準備をしていると

ソワソワとした様子で姑が「みくさん?」と話しかけてきた。

「昨日の写真のことなんだけど」

昨日写真を発見した際に一緒にいた姑は
旦那の『浮気現場』を固まって凝視していただけで

その後は何も言わなかったけれど
せわしなく私と旦那の様子をうかがっていた。

『さすがに姑にもショックだったのかもしれない』

そう思って
今日の夜話し合うつもりでいることを伝えようとすると

「あの子を責めないであげてね。」

私は口に出かけた言葉を飲み込み

「はい。」

と一言だけ返して家を後にした。

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この記事を書いた人

夫と別居中の40代主婦です。
婚外恋愛中の彼とのことや他愛もない毎日を投稿していきます。同じような境遇のかたと繋がれたらとても嬉しいです。

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